バンブー教室:バンブーだより3月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-4
2026年4月4日
4,継次処理と同時処理とは
継次処理とは、勉強で言えば、決められた解き方の順序や流れに沿って問題を解き進め、段階を踏みながら順番に情報を処理していくことで一通りの流れが理解できるようになることを指しています。書き順を守って漢字を書くことが苦手なお子様は、この継次処理につまずきがある傾向にあります。しかし、苦手なお子様でも言語的な手がかりや視覚的な手がかりを彼らの理解のペースに合わせて提示することができれば、理解度に合わせて学習を先に進められるという利点があります。例えば、ゲームが好きで得意なお子様は、自分の操作が画面のキャラクターの動きにすぐに反映されるため確認がしやすいという性質やモニターに映し出される映像、キャラクターが発する言葉が視覚的および言語的な手がかりになり、必要とされる継次処理を助けてくれるのでゲームに没頭できるのです。
勉強でもこのような取り入れ方ができれば段階ごとに理解ができ、記憶に結び付くことができる人がいると思います。学校の集団授業では、なかなかこのような継次処理の苦手さを視覚的、言語的手がかりで補って、生徒一人ひとりに目を配りながら授業を行うこと簡単ではないでしょう。授業では理解できず、教えられた課題のポイントになるイメージが頭に浮かばないまま、家庭学習で教科書ワークのような課題を消化できるわけがありません。
記憶をするためには「リハーサル」と言って、理解してイメージづけたことを何度も言語的に繰り返すことで定着することができると言われています。これを行うための宿題や課題が上記のような理由から取り組めないのであれば、試験結果につながる学習にはなりません。このような理由で家庭での復習が難しく、学習意欲がないお子様はその後復習する習慣がつかないので、たとえその場では理解できてもすぐに忘却してしまうことが関の山なのです。
どうしても継次処理が苦手な生徒は、同時処理の利点を生かした学習方法を取り入れることが大切です。同時処理は、学習した事柄と関連したいくつかの記憶を同時に思い出し、比較しながら関連性や違いを理解することで記憶し、解法に結び付ける処理のことを言います。視覚的な認知性が優位で、視空間のワーキングメモリが比較的得意な人たちや周りの状況を観察し、実際に特定の作業を進めながら物事の全体像を把握し理解していくようなタイプが同時処理の方策を得意としている人たちなのです。
だからこそ何が理由でできないのかを把握して、そのつまずきを補う学習環境の提供や認知の優位性を配慮した情報の伝達、教材やノートなど教具の工夫による的確な学習支援を授業や指導にも取り入れていかなければ学習効果が上がりません。彼らに合わせた学習方法を確立させることが大切だと思っています。
たとえば「読むこと」「書くこと」が苦手な人は、視機能の弱さ(文字や記号を認識する能力)に加え、視空間認知力や視覚的短期記憶、書くという操作における感覚統合の問題(発達性運動協調障害)が起因していると言われています。これらは目に見えないつまずきなので、どうして苦手さをなかなか分かってもらえません。その結果、授業中に座席の順番で音読する時につかえながらもようやく読めたり、行を飛ばしてしまい結局読めなかったり、立たされたままクラスメートの視線を感じて辛い思いをした人は少なくないはずです。
漢字が覚えられない。英単語が覚えられないことも同じようなことが起因しています。英単語は、英語の発音とつづりの規則性に気付くための「音韻の認識」が弱い問題や「ワーキングメモリ」「文字や記号の視覚認識」が弱い問題が起因しています。そのつまずきを無視して、ただ漢字や英単語を書かせるだけの練習では勉強自体が嫌になってしまいます。視覚や聴覚、触覚など多感覚を学習に取り入れることで、このようなつまずきから解放されるはずです。





